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東京慈恵会医科大学法医学講座

法医学の最前線

私たち慈恵医大法医学講座では、亡くなられた方に対し真摯に向き合い、
その思いに応えるよう、日々邁進しています。

教授からのあいさつ

 東京慈恵会医科大学法医学講座のホームページをご訪問いただき、ありがとうございます。当講座では東京都や警察・検察からの依頼により多摩地区における法医解剖を主たる業務として行っています。対象となるのは、事件・事故に関係して亡くなったご遺体の他、病歴のない方の突然死や一人暮らしの方が死亡状態で発見されたご遺体などで、後者の多くは病死です。そのような亡くなり方をする方は全死亡の10~20%程度とされており、けっしてまれではありません。

 死後画像診断が普及した現在においても解剖は最も確実な死因究明方法であることにかわりなく、その重要性は失われていません。親しい方を突然失ったご家族らの率直に死因を知りたいという願いや、高齢化社会における孤独死や新型コロナ等の感染症など、公衆衛生上の観点からも必要とされています。当講座はそれらの要請に応えるため、これまで20年以上、コロナ禍の時期も含め、原則、年中無休で解剖業務を行ってきました。現在の医学研究は分子生物学的な手法が主流ですが、当講座では解剖を基盤にした実践的な研究も心がけています。主な目標は解剖精度の向上です。将来的にはご遺体を傷つけない検査の発達等により法医解剖自体が世の中から必要なくなるのが理想ですが、少なくとも現時点ではご遺体から解剖により学ぶべきことはきわめて多く、法医学の中心は依然として法医解剖にあると思っています。

 法医学講座は医師だけではなく、薬物等諸検査の専門家、臨床検査技師や放射線技師、事務職員等、多くの職種・専門家のスタッフにより支えられています。継続的な社会貢献のために未来の法医学を担う人材も広く求めています。また、そのためにも解剖という一般的には敬遠されがちな業務内容について、多くの方にご理解いただくことが重要だと考えています。法医学の(最先端ではないかもしれないけれど)最前線に立っている教室として、東京慈恵会医科大学法医学講座をどうぞお見知りおきください。

東京慈恵会医科大学 法医学講座 教授 岩楯公晴

東京慈恵会医科大学 法医学講座
教授 岩楯公晴

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